こんにちは!COUNT SHEEP編集部です。
今回ご紹介するのはテアニン。
緑茶に含まれることでも有名な成分です。
試験データからテアニンの詳しい効果を徹底解説しちゃいましょう!
テアニンってどんな成分?
テアニンはアミノ酸の一種です。
緑茶に多く含まれる旨味成分でもあります。
旨味成分であるため、他の食品に入れることで苦味や酸味をおさえてマイルドな口当たりにすることができます。
お茶の学名が「Thea sinensis」であることから「テアニン(Theanine)」と命名されました。
また、テアニンにはリラックス効果があるとされており、睡眠サプリに多く含まれている成分です。
確かに、お茶を飲むとなんだか落ち着いたほっとした気持ちになりますよね。
つまりテアニンは、お茶の美味しさを決める旨味成分であり、心を落ち着かせる癒し成分なのです。
テアニン摂取のメリット9選
テアニンを摂取することで、心と体に嬉しい作用が働きます。
具体的には、ストレスの緩和や睡眠の質の改善、集中力の向上や高血圧予防に至るまで、さまざまな効果が期待できるのです。
今回は実験データをもとに9つのテアニン摂取のメリットについてそれぞれ解説していきます。
1.心身のリラックス
テアニンの大きなメリットに心身のリラックス効果があります。
テアニンの摂取によりα派が増加したことから分析されました。
実は人間が落ち着いている感覚はこの脳波の波形であるα波で数値化ができます。
α波が増加していると、人間はリラックスしている状態であるとされています。
感覚を数値化できるというのは驚きですよね。
実際に若く健康的な被験者に50mgのテアニンを摂取させ、目を閉じて安静にした状態で45分、60分、75分、90分、105分後に脳波を測定した結果、プラセボと比較して時間の経過とともにa波が増加したという実験結果が出ました。[1]
つまりは、人間がリラックスした状態をテアニン摂取の効果により作り出したのです。
2.ストレスの緩和
ストレスの緩和の効果もテアニン摂取のメリットです。
人は交換神経と副交感神経という2種類の自律神経のバランスで心と体の調子を整えています。
それぞれの役割として、昼間には元気に活動する為に交感神経が働き、夜間には休息の為の副交感神経が働いています。
人がストレスを感じている時は交感神経が過剰に働いている状態です。
交感神経の働きを抑制することでストレスを緩和することができます。
薬学実習生を対象に、一日2回200mgのテアニンを10日間摂取させる実験を行った結果、プラセボに比べて交感神経活動の指標(sAA)が低く、不安感も有意に低くなりました。[2]
つまり、テアニンは交感神経の活動を抑制し、ストレスを緩和する効果があるのです。
3.睡眠の促進
睡眠を促進する効果もテアニン摂取によるメリットとしてあげられます。
なぜなら、テアニンを摂取することにより脳内のα派の増大、つまりリラックス効果が期待できるからです。
明日の仕事のことが気になって夜眠れなかったり、悩み事をぐるぐると頭の中で考えてしまってなかなか寝付けないというのは誰しも経験がありますよね。
また、今現在も不眠に悩んでいる方は、ストレスの多い現代社会において多数派です。
実際に30名の男女に200mgのテアニンを摂取させたところ、睡眠の質を評価するピッツバーク睡眠指標が有意に改善されました。[3]
つまり、テアニンのリラックス効果で睡眠不足の原因となっている不安を取りのぞくことができるのです。
その結果、テアニンの摂取が睡眠の促進につながりなります。
4.集中力の向上
テアニンには集中力の向上にも効果があります。
これはテアニンの摂取によるリラックス効果で、精神を落ち着いた状態にすることができるからです。
何かに真剣に取り組みたい時はある種の興奮状態や過剰な緊張状態になっており、力が入り過ぎていることがあります。
そこにリラックス効果が高まるテアニンを摂取することで、しゃっきっと目が覚めているけど、頭の中は落ち着いている状態となります。
実験として18名の男性にテアニンを摂取させ、聴覚試験と視覚試験を行わせたところ、一時間後も集中力が持続したことが確認されました。[4]
つまり、テアニンの効果により、物事に集中できる良いコンデションを整えることができるのです。
5.ワーキングメモリ(作業記憶)の向上
テアニンの摂取により、ワーキングメモリ(作業記憶)の向上の効果もあります。
ワーキングメモリ(作業記憶)とは、効率よく仕事をする為に一時的に情報を記憶する力のことです。
テアニンの摂取による集中力の向上から、このワーキングメモリ(作業記憶)の向上までも効果があるのです。
ついさっき頼まれた仕事を忘れてしまったり、スーパーでうっかり必要なものを買い忘れてしまったり、年を重ねるごとに物忘れが増えていきますよね。
このような物忘れは、ワーキングメモリ(作業記憶)が低下しているこによって起こる現象です。
年齢とともに落ちてきてしまう記憶力の向上のためにも、テアニンの摂取を習慣化したいところですね。
実際に50~69歳の日本人男女にテアニンを12週間摂取後に認知機能測定ツールである(Cognitrax)を行わせたところ、ワーキングメモリ課題の正解数を増加させました。[5]
つまり、この結果からも、テアニンがワーキングメモリ(作業記憶)の向上に良い作用をもたらしたと分かります。
6.起床時の疲労の軽減
テアニンを摂取のメリットとして、起床時の疲労の軽減もあげられます。
これはテアニンの睡眠促進の効果によるものです。
毎日規則正しい生活を心がけて睡眠時間をしっかりと確保しているにも関わらず、翌朝にあまり体の疲れが取れていないと感じることがありますよね。
もしかしたら、その疲れは良質な睡眠が取れていないという、体からのサインかもしれません。
朝が苦手な方にはとても嬉しい作用ですね。
実際に健常男性22名に200mgのテアニンを摂取させたところ、起床時の疲労感の改善が確認されました。[6]
つまり、テアニンの効果により、朝もスッキリ気持ちよく起きられるということです。
7.高血圧の改善
テアニンの摂取は高血圧の改善にもつながります。
実は日本で最も患者数の多い病気である高血圧。
遺伝や食生活、運動不足やストレスなど、様々な要因が組み合わさって起こると考えられています。
シニア層だけでなく、30代や40代の働き盛りの世代にもよく見られる病気です。
高血圧の状態が続くと、血管や内臓に負担がかかる為、命にかかわる大きな病気の発症のリスクが高まります。
ありふれた病気だからといって何も対策をとらずに放置してしまうのはとても危険です。
テアニンの脳の神経細胞を障害を軽減する働きにより、この高血圧の改善が見込めます。
実際に14名を対象にした実験では、テアニン摂取群で血圧上昇の抑制が確認されました。[7]
テアニン摂取の効果により、脳の血流がよくなります。
多くの機能の中心である脳の血流がよくなると、全身の血流もよくなります。
結果として、テアニンの摂取により、高血圧の改善につながるのです。
8.運動パフォーマンスの向上
テアニンを摂取することで、運動パフォーマンスの向上が期待できます。
メカニズムとしては、テアニンのリラックス効果から緊張感をほぐしてくれる為です。
部活の試合や演奏の発表会の時、緊張で体がガチガチになり、いつもの成果が発揮できずに悔しい思いをした経験はありませんか?
運動パフォーマンスをする際に過剰な緊張を抱えた状態だと、練習によって簡単にできるようになったはずの一連の流れを、頭で考えはじめてしまいます。
考えることにより、動きが悪くなります。
つまり、運動パフォーマンスの低下につながってしまうというわけです。
そこで、リラックス効果のあるテアニンを摂取することで、プレッシャーを跳ね除けることができます。
実際に19名のアマチュアゴルファーにテアニン300mg入リドリンクを摂取させたところ、成績の著しい向上が確認されました。[8]
実験結果からも分かる通り、テアニンには、緊張感をほぐして、運動パフォーマンスを最大限に発揮させる効果があるのです。
9.免疫の強化による風邪の予防
テアニン摂取のメリットのひとつに免疫の強化による風邪予防の効果もあげられます。
人の免疫の強化の為には、グルタチオンという物質を体の中に作り出す必要があります。
ところが、グルタチオンはそのまま飲んでも体の中には吸収されません。
そこで、このグルタチオンの材料となるのがシスチンとテアニンというアミノ酸です。
実際にシスチンとテアニンを健康な男性176名に35日間摂取させたところ、風邪の発症率が有意に低下したという実験結果が出ています。[9]
さらに、風邪の予防だけでなく、免疫力を強化をすることで、万が一風邪にかかってしまったとしても、症状を和らげる効果も期待できます。
つまりテアニンは風邪予防の免疫力強化にとって重要な要素なのです。
テアニンの副作用
このように多くのメリットがあるテアニンですが、気になるのはその副作用です。
結論から言えば、基本的にテアニンは安全な成分だとが分かっています。
これだけの効果がありながらも体に害が無いというのは大変嬉しいですね。
実際に900mgのテアニン8週間摂取させる実験でも安全が確認されました[10]
しかし、テアニンをさらに長期間摂取したときの安全性は不明です。
頭痛や眠気などの軽度な副作用が発生する可能性はあります。
また、妊娠中や授乳中の女性はデータが十分ではないため、摂取前に医師と相談したほうがよいですね。
つまり、ある程度の注意点はありますが、テアニンは人体に無害で安全な成分なので、気軽に摂取することができるのです。
テアニンを摂取する方法
お茶から摂取
テアニンはお茶に多く含有されている成分です。
高級なお茶ほど多く含まれており、特に多く含まれているのは玉露や抹茶です。
また、お茶の葉が若ければ若いほど旨味成分であるテアニンの含有量が多いとされています。
お茶の葉は春から秋にかけて4回の収穫があります。
一番最初に採れるお茶を一番茶(新茶)、二番目に採れるお茶を二番茶、次が三番茶、続いて四番茶と呼びます。
つまりこの中で言うと一番茶(新茶)に最も多くテアニンが含まれています。
またお茶にはテアニンの他にも覚醒作用で知られるカフェインや抗酸化作用を持つカテキンなどの成分も含まれています。
つまり、同時にこれらの成分も摂取することが可能です。
以上のことから、テアニンはお茶から摂取するのもありと言えます。
サプリメントから摂取
テアニンを効率よく摂取するにはサプリメントがオススメです。
なぜなら、例えばテアニンを200mg飲むとなると、一般的な前茶(1杯80ml)を約20杯も飲む必要があるからです。
これだけの量のお茶を飲むとなると、お腹がタプタプがなってしまいますね。
また、お湯を沸かして…、お茶を入れて…、という行程は案外めんどうなので、習慣化するのが難しそうです。
さらにお茶にはカフェインの成分も入ってしまっているため、眠る前に飲むと目が覚めてしまいます。
つまり、睡眠の質の向上を目的とした摂取にはあまり向いていません。
ですので、リラックス効果のあるテアニンの成分を単体で体内に摂取する為には、サプリの方がより効果的です。
テアニンは睡眠サプリに配合されることが多く、実際にテアニンは睡眠の効果で機能性関与成分として扱われています。
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テアニンは癒やしの成分
このようにテアニンには心や体に様々な良い効果が期待できることがわかりました。
ひとことで言ってしまえば、テアニンというのは癒しの成分です。
仕事の悩みや人間関係のしがらみ、育児の疲れなど、忙しい現代人は多くのストレスを抱えています。
そのようなストレスであったり、スマホやパソコンの普及による生活の夜型化が原因で不眠に悩む方も多いというのが現状です。
ですので、特にテアニンの効果である睡眠のサポートやストレスの緩和などは現代社会では需要が高いと言えますね。
最近なんだか体が疲れていたり、夜あまり眠れないと感じているあなたは、テアニンを摂取して癒し成分を補給し、健康な生活を取り戻しましょう!